ARCHITECTURE ARCHIVE 〜建築 知のインフラ〜

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高断熱住宅を広めたい!  パッシブハウスを一般設計者へ普及させるプロジェクト(仮)始動

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私が高断熱化住宅を推奨する理由

住宅の断熱性能について、お施主様の関心が集まってきていますが、

一部の設計者を除き、なかなか浸透しづらいのが現実ではないでしょうか。

 

数年前の省エネ法の改正や、補助金により注目を集めましたが

やや収束気味な空気を感じます。

 

住宅と環境問題についての関係性は諸説ありますが、

はっきりいって良く解りません。

 

「地球の為に高断熱住宅を建てる」という崇高な志を持っている方もいるようですが、

科学的に関係性が証明されていないようです。

(この住宅と環境問題との関係性については、いずれ記事にします。

 「地球温暖化はウソ!」「化石燃料は本当に無くなるのか!?」 など、

 研究者によって様々な主張があるようです。)

 

 

はっきりいえることは、

 

温度差が少ない家は、

・人の健康と関係性がある。

・光熱費や医療費が安くなる。

 

この2つです。

 

この2つは、科学的に証明されています。

 

この2つは、住む方のメリットになります。

 

なので、私は断熱性能の良い家を推奨します。

 

 

 

一般設計者に普及しない高断熱住宅

断熱に関する知識があっても、

実務に設計に落とし込める設計者は決して多くないと思います。

 

なぜでしょうか?

 

 

一部の設計者以外に普及しない理由とは??

・「計算が解りづらい。」

・「計算がめんどう。」

・「実際に施工をした経験がないので、

  どれ位の金額になるのか分からない。

  自信を持ってお施主様へ提案できない。」

・「性能を試算する為の労力が設計料と合わない。」

 

 

二の足を踏んでいる設計者の悩みとして、

おおむね、このいづれかに該当するのではないでしょうか??

 

 

 

・「計算が簡単」

・「施工金額がある程度予想できる」

・「今までと同じ程度の労力で設計ができる」

これらが当たり前だったら、

もっと普及するはずです。

 

 

 知識格差による業務独占

今は、知識のある設計者だけがこの分野の業務を独占しています。

 

しかし、この技術は決して一部の設計者達だけで留めて置いて良いものではありません。

 

このような壁を壊す為に、

より広く技術を普及させる為に、

微力ながらこんなプロジェクトを始動させてみます。

 

 

パッシブハウスを一般設計者へ普及させるプロジェクト(仮)

「断熱性能が良い住宅」とひとことにいっても、

団体によって様々な基準があり、曖昧な基準となりがちです。

 

そこで、

明確な数値設定があり、

性能を図る「ものさし」となる

「パッシブ・ハウス」の考え方が最適と考え取り上げることにしました。

 

 

パッシブハウスとは

パッシブハウスとは、ドイツパッシブハウス研究所が規定する

性能認定基準を満たす省エネルギー住宅です。

 

年間の暖房負荷と冷房負荷がそれぞれ15kWh/m2以下を満たす住宅を指します。

 

 

ドイツパッシブハウス研究所の唯一窓口である、

PASSIVE HOUSE JAPAN (パッシブハウス・ジャパン)」という団体があります。

passivehouse-japan.org

実際の設計事例や、ニュースレターを受け取れるサービスもあるので

興味のある方は、是非閲覧してみて下さい。

 

 

建物燃費ナビ

私は、「建てもの燃費ナビ」を使用しています。

「建てもの燃費ナビ」とは、CADメーカー「CPU(シーピーユー)」が開発し、

パッシブハウス・ジャパンの監修のもと誕生したシミュレーションソフトです。

 

庇が温熱環境に与える影響や、熱取得率など

手計算では非常に時間のかかる計算を、簡単に計算することができます。

 

 

プランを入力していくと、

以下のような計算結果が出てきます。

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外皮性能や、年間暖房負荷、年間一次エネルギー消費量をシミュレーションできます。

 

 

このようなシミュレーションソフトを使うのが最も簡単な方法なのです。

しかし、有料ソフトです。費用が発生します。

 

 

まずは、

住環境に関する知識を得たいという方の為に、

「環境」に関する記事をまとめてみました。

環境に関する記事一覧

各記事へのリンクです。

随時増やしています。

 

 

1・基礎知識編

・ ☆スタート☆【1-1】家づくりで抑えるべきポイント!

・ 【1-2】人間が快適に思う理由 環境を構成するもの 

・ 【1-3】高断熱化と健康の関連性とは!?家庭内での死亡者数は交通事故の3倍

・ 【1-4】気流の秘密 風通しの良い家には理由があった

・ 【1-5】熱の侵入路とは  

・ 【1-6】熱の正体

・ 【1-7】断熱性能に重要な項目「気流止め」の話

・ 【1-8】電気の故郷の話

・   【1-9】太陽の動きを知る!!

 

 

2・設計・実務編

【2-1】まずは「窓」から見直そう!

【2-2】色々な材料の熱伝導率のまとめサイト

【2-3】 熱貫流率(U値)を求める方法

【2-4】断熱材を選ぶ方法! 断熱材とコストの話! 

【2-5】湿度の検証 通風って本当に有効か?

【2-6】形状による性能の違い! 熱環境の面で考える理想的な家のかたちとは??

【2-7】日射をカットする為に有効な出幅とは!?

【2-8】住宅のエアコン選定方法!! エアコンの暖房負荷・冷房負荷計算する方法

【2-9】断熱性能を上げるポイント!  上手な「換気設備」の選定方法!

【2-10】これからの住宅に耐震等級3は必須条件!?

 

 その他準備中

 

 

3・施工編

【3-1】以外に知られていない事実! 透湿防水シートの使い方に要注意!! 

【3-2】仕上一体型外張り断熱システム!! 高断熱住宅に向いている理由!

【3-3】知ってる人しか知らないテクニック! 工事費を抑えて窓の断熱性能を上げる方法!

【3-4】簡単にできる遮熱対策! 窓の外へかける「スダレ」

 

その他準備中

 

 

4・コスト管理編

【4-1】省エネ住宅のコストアップを補うガス料金削減法

 

その他準備中

 

 

 

★☆☆

最後まで閲覧頂きまして、

ありがとうございました。m(_ _)m 

 

この記事を書いた人

 

↓「まるたか」について詳しくはこちらをご覧下さい。

このブログについて 建築士の挑戦 - 『建築士 ✕(かける)』

★「職人」から「建築士」へ 

   施工現場と設計現場へ そして事務所を開設した異色の経歴を持つ建築士。

2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設。

退職〜開業までの記録を綴った 「開業の記録シリーズ」を公開中。

実務以外のこと(主に遊び)は、 「建築士× (カケル)」にて。

 

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