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高断熱住宅を計画する為に必要不可欠! 熱貫流率(U値)を求める方法!

 

 

熱貫流率(U値)を求める方法を紹介します。 

熱貫流率(U値)とは??

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熱貫流率とは、部材の熱の通りやすさを表します。

 

熱貫流率は次の式で求めます。

熱貫流率(U値)(W/m2K)= 1 / 熱貫流率(m2K / W)

 

熱貫流率(m2K /W)= 厚さ(m) / 熱電導率(W / mK)

 

 

実際に計算してみよう!

それでは、実際に熱貫流率を計算して行きます。

 

下の図のような壁の構成があったとします。 

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熱貫流率(U値)の計算例

1・一般部と熱橋部分の割合を求めます。

 

・910mm間における熱橋面積比

  =(105mm + 30mm) ÷ 910mm

       =0.1483・・・ ≒ 0.15

・一般部の面積比

  =(1ー0.15)

  =0.85

 

 

 

2・壁の表面熱抵抗値を求めます。

f:id:c6amndbgr3:20180716183704j:plain

計算例は、

「外壁」で外部側に通気層があるので

・外気側表面熱抵抗 Ro:0.11

・室内側表面熱抵抗 Ri :0.11 

を選びます。

 

 

3・各部材の熱抵抗値を求めます。

・熱抵抗値 = 部材の厚さ ÷ 熱伝導率

Point

外壁側に通気層がある場合は、通気層より外側の材料の熱抵抗は計算に含みません。 

 

↓材料の熱伝導率をまとめたページはこちらです。↓

www.arch-memo.com

 

 

4・平均熱貫流率を求めます。

・平均熱貫流率

 =一般部の熱貫流率 × 一般部の熱橋面積比 

       + 熱橋部の熱貫流率 × 熱橋部の熱橋面積比

 =0.37 × 0.85 + 0.82 × 0.15

 =0.4375 ≒ 0.44 

 

 

5・実質熱貫流率を求めます。

木造の場合、実質熱貫流率は平均熱貫流率と等しくなります。

 

これまで計算した数値をまとめます。

f:id:c6amndbgr3:20180716183643j:plain

 

 この壁の熱貫流率は、0.44(W/m2k)となります。

 

天井や壁も同様に行います。

 

是非試してみて下さい。

 

 

 

 

★☆☆☆彡

最後まで閲覧頂きまして、

ありがとうございました。m(_ _)m 

 

この記事を書いた人

 

↓「まるたか」について詳しくはこちらをご覧下さい。

このブログについて 建築士の挑戦 - 『建築士 ✕(かける)』

★「職人」から「建築士」へ 

   施工現場と設計現場へ そして事務所を開設した異色の経歴を持つ建築士。

2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設。

退職〜開業までの記録を綴った 「開業の記録シリーズ」を公開中。

実務以外のこと(主に遊び)は、 「建築士× (カケル)」にて。

 

ブログ記事の更新はsamurai architectの「 Facebookページ」にてお知らせしています。

 

 

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