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知っていると差が出る! 建物の規模による受変電設備必要スペース 【計画時のポイント】

建物の規模による受変電設備必要スペース 

今回は、建物規模に応じた受変電設備について書きます。

 

建物に絶対に必要なものが電気です

 

建物の契約電力によって、受電の方法が変わります。

受変電設備の概要と必要なスペースを把握おさえておきましょう。

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受変電設備

電力会社との契約電力が50kW未満の場合は、

100Vまたは200Vの低圧で受電するため、照明器具、OA機器、クーラーなどの負荷設備にそのまま電力を供給できます。(戸建て住宅や、小規模の店舗や事務所など)

 

50kW以上の場合には、高圧で受電するため、受電電圧を負荷設備の電圧に降下させる受変電設備を設ける必要があります

 

受変電設備の種類はあります。 

受変電室

受変電室の機器と、変電用の機器を設置した部屋です。

EPSは、各階500〜1000m2の場合、1箇所(奥行1m*幅2〜3m程度)が必要になります。

 

【POINT】 

配電盤のサイズはメーカーのカタログを参照すると良いです。

 

借室電気室・集合住宅用変圧器

貸室電気室とは、

電力会社が建物内に必要なスペースを無償で借りて受変電設備を設ける室で、

各住戸部分には借室電気室から低圧に変圧された電源を供給されます。

 

集合住宅などに必要な施設です。

 

一般に3LDKで16戸程度以上になると必要になります。

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POINT

水損に注意!!

借室内に給水や排水などの水系の配管を通すのは絶対NGです。

稀に、設備設計が見落として建屋内に配管されていることがあるので注意しましょう!

 

キュービクル

受変電用の機器を金属箱内にコンパクトに収めた受変電設備です。

屋外または電気室に設置します。

省スペース化を図るため、屋上に設けることが多いです。

 

POINT

屋上に設ける場合、構造計算の荷重に

キュービクルの荷重が漏れないように注意しましょう。

 

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キュービクルの大きさの目安は次の通りです。 

コミュニティーセンター系(2000m2程度)の必要スペースの目安

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事務所・ホテル系(5000m2程度)の必要スペースの目安 

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集合住宅系の必要スペースの目安

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さいごに

今回は、受変電設備の必要スペースについて紹介させて頂きました。

 

建物の計画に重要なポイントなので確認しましょう。

 

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随時記事を増やしていきますので、お時間があれば合わせてご覧下さい。

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最後まで閲覧頂きまして、

ありがとうございました。m(_ _)m 

 

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このブログについて 建築士の挑戦 - 『建築士 ✕(かける)』

★「職人」から「建築士」へ 

   施工現場と設計現場へ そして事務所を開設した異色の経歴を持つ建築士。

2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設。

退職〜開業までの記録を綴った 「開業の記録シリーズ」を公開中。

実務以外のこと(主に遊び)は、 「建築士× (カケル)」にて。

 

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