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建築士の業務の中で、ついど忘れしまいそうなプチ情報を紹介しています。

オススメの書籍「建築設備設計基準」 設備設計者減っているから覚えるなら今のうち!

意匠設計者にオススメ「建築設備設計基準」

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これからの意匠設計者に設備設計能力が必要な理由!

「設備設計」に悩みを抱える意匠設計者は少なくないはずです。

建築設備はより高度になり建築計画においてより重要な項目になりました。

 

建築士の資格があれば法の上では設備設計もできますが、おおくの場合、外部へ委託するのが一般的でしょう。

 

建築事務所を専門に扱うコンサルティング会社によると、

外部委託にまつわることが原因でプロジェクトの進行に悩む建築士が多いそうです。

特に「設備設計」に関する報告はここ数年増加しているとのことです。

 

プロジェクト進行上の悩み

【悩み】設備設計者に振り回される。

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「設備設計者から納期通りに成果物が納品されない!」

ということはありませんか?

 

その為

施主へ謝りスケジュールの再調整をお願いする。」

「設備設計の穴をカバーする為、数量調書を深夜又は土日に出勤して作業する。」

「内訳書のチェックを深夜に行う。」

という経験をされた方は少なくないはずです。

 

成果物が予定通りに届かないことで、設備設計の業務をカバーを余儀なくされます。

それが原因で起こるのが「負の連鎖」という現象だそうです。

負の連鎖とは?

スキルアップやプライベートを充実させるために「時間の余裕」が必要です。

 

「一級建築士を取りたい!」

と思いながらも時間を確保できない状況になります。

 

「時間が確保できなくて勉強ができない!」

 「リフレッシュができない!」

 といった理由から業務に支障がおきるのが「負の連鎖です。

 

【悩み】委託先を見つけるのに時間がかかる

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設備設計者の減少が業界内で大きな問題となっています。

 

「設備設計費が高くなってきたが他に委託先が無いので依頼するしかない。」

「委託先が見つからずスケジュール通りプロジェクトを進められない!」

という事例が年々増えているそうです。

 

これは、設備設計が不足してきたことが大きな原因であるとされています。

 

設備設計の現実

設備設計者の減少・高齢化が問題となっています。

特に地方ほどその傾向が顕著にみられます。

 

個人又は少人数で運営している多くの設備設計事務所へ依頼が集中するので慢性的なオーバーワークとなっています。

 

 設備設計の悩み解決案

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様々な社会的問題がとりまく設計業界ですが、ただ嘆いているわけにもいきません。 

なんとか自分達の仕事環境の向上を図らなければいけません。

 

そこで私が提案したいことは次の方法です。

設備設計者不足を解決するには、自分達でやっちゃえばいいんじゃない?

設備設計技術者が減るんだから、自分でできれば問題解決じゃん?

名付けて、

「意匠設計者技術向上大作戦!」

 

「えっ?何それ!」

「意匠設計者がなんで設備設計やるんだよ!」

なんて声が聞こえてきそうですが、

これが一番私達にメリットがある方法であると考えています。

 

本ブログでは、設備設計やってみようシリーズを立ち上げました。

随時記事を増やしていきますので、お時間があれば合わせてご覧下さい。

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実施設計やってみようシリーズ カテゴリーの記事一覧 へ

 

で意匠設計にも莫大な時間を要するので、設備設計の全てを行う担うことは現実的ではありません。

 

私が実践していることは、

意匠設計側で「設備の基本計画」をしてから設備設計に発注する方法です。

【概要】

1)設備の基本計画を実施。その後設備設計者へ発注。

2)詳細計算や作図は設備設計側で実施。

 

お互いにメリットがある「WIN-WIN」の関係が築けます。

 

意匠設計者が設備基本計画をするメリット

意匠設計者が設備基本計画をすると、多くのメリットがありました。

1)基本設計時に設備スペース(機械置き場・PS)が計画できる。

2)インフラ(上下水道、電気、通信)の計画が漏れない。

3)設備設計がスムーズに進む。

  (設備設計側も負担が軽減できて良いみたい。)

4)設備設計委託費を抑えられる。

5)ダブルチェックとなるので精度の高い計画ができる

 これまでは設備設計者の検討が終わらないとできなかった作業を

事前に行うことができるのです。

 

設備計画のコツ

設備設計は、「仕組み」や「計算方法」さえ知っていればさほど難しいことではありません。

 

「計算方法」を全て覚えることは難しいので、「INDEX的に」覚えることをお勧めします。

INDEX的に覚えるとは?

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「INDEX的に覚える」とは、

書籍の最初に必ずある「目次概要)を覚える」といった意味合いです。

「このページに空調負荷計算の求め方があったな〜。」

「給水管の口径を求める時はこのページを見る。」

 というような感じで、

「ここを見れば(調べれば)解ける。」 

という概要をしっかりおさえます。

 

「概要を覚える」ことの代表例が「建築士の定期講習」です。

定期講習の修了考査はテキストを見ながら回答します。 

建築士定期講習を経験された方は想像し易いと思いますが、要領は同じです。

 

人間の脳には記憶できる量に限界があるそうで、

脳科学的にもこの覚え方が一番効率が良いそうです。

 

「INDEX的に覚える」のに重要なのが「情報源」です。

「書籍」「Webサイト」「文献」「カタログ」なんでも良いでしょう。

 

 

つづいて、私がお勧めしたい「設備設計の書籍」を紹介させて頂きます。

おススメめの書籍

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私はこの書籍を必携図書としています。

特別な掲載があるわけではなく非常にベーシックな書籍です。

 建築設備設計基準

建築設備設計基準 平成27年版

建築設備設計基準 平成27年版

 

国土交通省監修の図書で、官庁施設に必要な品質・性能を確保することを目的とした書籍です。

 

「建築設備の実施設計に関する手法」や「実施設計の際に参考となる計算式やデータ」が淡々とまとめられています。

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「建築設備設計技術の資料」(平成27年3月31日 国土交通省国営設第158号)も合わせて掲載されています。

【オススメ ポイント】信頼できる情報 国交省の設計基準となるデータ

意匠設計者にはあまり馴染みがありませんが、

設備設計界隈では「茶本」という愛称で多くの設計者に愛用されています。

 

公共工事の設計業務仕様書で指定される、公共工事から民間工事まで対応できる一冊です。

 

【オススメ ポイント】要点を押さえた豊富な情報

一般的な建物で使われる「設備」がほぼ網羅されています。

 

掲載されている設備の種類を紹介します。

掲載されている設備の種類

電気設備

基本事項・照明・非常用照明等・誘導灯・コンセント・分電盤、OA盤、実験盤・配線・制御盤・配線・電気自動車用充電装置・配線・基本事項・ロードヒーティング・フロアヒーティング・ルーフヒーティング・送水管、排水管ヒーティング・配線・電路の保護・電線保護物質・建築物等の雷保護・雷による電磁インパルスに対する機器の保護・既存建築物等の雷保護接地極等・接地配線・受変電設備容量・受変電設備の保護・受変電設備の構成・監視及び制御・電気室の環境及び機器の配置

・直流電源設備・交流無停電電源装置・電流平準化用蓄電装置・分散電源エネルギーマネジメントシステム・内燃機関の出力算定・内燃機関の選定等・太陽光発電装置の選定・太陽光発電装置の出力算定・風力発電装置の出力算定・風力発電装置・系統連系・発電機室の環境及び機器の配置・引き込み・地中管路・ハンドホール及びマンホール・ケーブル・構内情報通信網設備・構内交換設備・情報表示設備・映像音響設備・拡声設備・誘導支援設備・テレビ共同受信設備・テレビ電波障害防除設備・監視カメラ設備・駐車場管制設備・防犯、入退室管理設備・火災報知設備

続いて、機械設備工事です。

・熱負荷計算・空調機器・顕熱潜熱分離空調システム・換気設備・排煙設備・配管設備・ダクト設備・衛生器具設備・給水設備・給湯設備・排水通気設備・排水処理設備・消火設備・ガス設備・厨房設備・ゴミ処理設備・エレベーター・小荷物専用昇降機・機械式駐車場・中央監視制御・設備系の監視及び制御・制御弁類・コージェネレーション・耐震・防音及び防振・寒冷地及び多雪地対策・水損対策

この幅広い豊富なデータ量が魅力です。

 

実際に「建築設備設計基準」を使用したレビュー

私は歴代の2冊を所有しています。(平成21年版・平成27年版)

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注意点

掲載されるデータや内容が年度によって変わるので、

必ず最新版の購入をオススメします。 

もうこれが無いと仕事ができません。

この本の注意点!

なんといっても価格でしょう。

約15,000円もする高価な本です。

建築設備設計基準 平成27年版

建築設備設計基準 平成27年版

 

建築系の専門書って高いですよね。 

 

購入に至るきっかけ

購入を後押ししたのは、

当時お世話になったゼネコンの所長さんの一言でした。

現場監理するなら、この本持ってなければ話にならないよ!

 うちは新人の監督でも知ってるよ。」

ゼネコンやサブコンの技術者にとっては、日常的に使っている書籍だったのです。

 

その悔しさから購入を決意したのであります。

 

そこから約5年間愛用していますが、大変助けられています。

 

さいごに

意匠設計者が設備設計に関する悩みを解消する方法の一つとして

「意匠設計者が設備設計を理解する。設備設計ができるようになる。

実践例を紹介させて頂きました、

 

設備設計者の不足問題は今後深刻化していくと思います。

 

今後の建築設計業界に対応していくために、変化をする時がきていると感じる今日この頃です。

 

興味がある方は、本屋で確認してみてください。

(大きな書店にしか置いていないかも)

建築設備設計基準 平成27年版

建築設備設計基準 平成27年版

 

 

お手軽な携帯書籍としてこちらもオススメ!

 

本ブログでは、設備設計やってみようシリーズを立ち上げました。

随時記事を増やしていきますので、お時間があれば合わせてご覧下さい。

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★☆☆☆☆☆☆☆☆彡

最後まで閲覧頂きまして、

ありがとうございました。m(_ _)m 

 

この記事を書いた人

 

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