今年の夏は非常に暑かったです。
各所で
「空調が効かない!」
などの問題が発生したようです。
その空調が効かなくなる原因として
1・気温などの条件が、想定の負荷を超えたため
2・冷媒ガスが抜けてしまい、空調機の冷却能力が落ちていた
ことが考えられます。
空調が効かないことで「熱中症」となり亡くなった子供や高齢者がいたように
命に係わる設備といっても過言では無いでしょう。
今回は、空調設備の冷媒ガスの漏れを極力抑えるポイントを紹介します。
冷媒ガスが漏洩れる原因
冷媒ガスが漏れる原因は、下の3つしかありません。
1・配管の継ぎ手(ジョイント)から漏洩れる
2・室外機・室内機の接続口から漏洩する
3・配管から漏れる
このポイントを抑えることで、冷媒ガスの漏洩しにくい状況をつくることができます。
「2」「3」については、施工側の技量によるものが大きいので
計画をする側として注意するのは1点のみです。
【計画のポイント】配管に継ぎ手不要の配置プラン
【漏洩の原因1】・配管の継ぎ手(ジョイント)から漏洩する
冷媒配管のジョイントには、
「ユニオン接続やフレア接続(メカニカルジョイント)」と「溶接」による方法があります。
どちらも、適切に施工されれば冷媒ガスが漏洩することがありませんが、
「完全に無い」とはいいきれません。
そこで、なるべく配管の継ぎ手を設けない計画とすることがポイントです。
冷媒配管の長さについて
市販されている冷媒配管の最長は、20mです。
丸められた配管を伸ばして使われるのですが、
住宅等の小規模の建物であれば、上手にエアコンをレイアウトすることで、
1本の配管で室内機と室外機を結ぶことが可能です。
継ぎ手が不要な室外機プランとすることで、冷媒ガス漏洩の危険性は
確実に減ります。
【冷媒漏洩の可能性がある場合の確認方法】
前項で挙げたように、冷媒が漏れる原因は決まっています。
ガス漏れの可能性がある場合、真っ先に確認する場所は「継ぎ手」です。
配管のジョイントを無くしたとしても、室内機と室外機には接続が必要です。
配管の継ぎ手をなくすことで、
漏洩箇所を特定しやすくすることが可能となり、対応を早くする効果があります。
さいごに
以上が、空調設備の冷媒ガス漏洩を極力抑えるポイントです。
「そんなの当たり前じゃないか!!」
なんて声が聞こえてきそうですが、
実際に計画すると室外機の配置は難しいものです。
「外部から見えない場所に設置したい。」
「玄関からは視線見えない位置に。」
などと考えていいるうちに、配管が長くなってしまうことは良くあることです。
室外機の配置計画に、このポイントを取り入れてみてはいかがでしょうか。
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡
最後まで閲覧頂きまして、
ありがとうございました。m(_ _)m
この記事を書いた人
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このブログについて 建築士の挑戦 - 『建築士 ✕(かける)』
★「職人」から「建築士」へ
施工現場と設計現場へ そして事務所を開設した異色の経歴を持つ建築士。
2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設。
退職〜開業までの記録を綴った 「開業の記録シリーズ」を公開中。
実務以外のこと(主に遊び)は、 「建築士× (カケル)」にて。
ブログ記事の更新はsamurai architectの「 Facebookページ」にてお知らせしています。
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