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【実務で使う法令】建築士なら知っておきたい「農地法」『〜権利移動と転用の規制について〜』

「農地に家を建てたい!」

こんな相談をされたことはありませんか?

 

農地に建物を計画する場合、「農地法」に基づいて条件によって様々な手続きが必要となります。

建築士試験には出題されませんが、実務で使う重要な法令です。

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農地法について

農地法・農地転用許可制度の目的

「農地法」とは、農地を守るための法律です。

 

食料供給基盤である優良農地の確保と住宅地や工業地等の非農業的土地利用との調整を図り、計画的な土地利用を確保する観点から、農地転用許可制度があります。 

そして、具体的な土地利用計画を伴わない資産保有目的又は投機目的での農地取得は認めないこととされています。

 

語句の定義

+「農地」とは?

「農地」とは、工作の目的で使われる土地です。(田、畑など)

 

+「採草牧草地」とは?

「採草牧草地」とは、農地以外の土地で、主として耕作や家畜の放牧・家畜用の飼料などにするための草を採る目的で使われる土地です。

POINT!

農地・採草放牧地に該当するかは、土地の現況・継続的な状態で判断されます。

【例】

・登記簿上の地目が「山林」でも、現況が「農地」であれば農地法上は「農地」

・一時的に休耕している土地でも農地法上は「農地」

・一時的な家庭菜園であれば、農地法上の「農地」とならない

 

土地の地目を調べるには、登記事項証明書の「地目」を確認します。

(下の写真では、地目は宅地となっています。)

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出典:https://takken.shikaku-getter.info/textlist/536.html

 

 

+権利移動(農地法3条)

「権利移動」とは、所有者の移転または地上権、永小作権等の使用収益権の設定・移転することをいいます。

【例】

「Aが農地をBに売った。」等 使用する人が変わること。

POINT!

農地・採草放牧地の権利移動は『農業委員会』の許可が必要

 

+転用(農地法4条)

「転用」とは、農地を農地以外の土地にすること、採草放牧地を採草放牧地以外の土地にすることをいいます。

【例】

「農地を宅地に変えた。」等 使用方法が変わること。

POINT!

農地の転用は、『都道府県知事』の許可が必要

(指定市町村の区域内にあっては、指定市町村長)

 

地目には、原則住宅を建てることができません。

住宅を建てるには、地目が「宅地」である必要があります。

その為、農地に家を建てる場合「農地」から「宅地」へ変更する申請・届出をします。

これが「農地転用」です。

 

+転用目的の権利移動(農地法5条)

「転用目的の権利移動」とは、使用する人も使用方法も変わることをいいます。

【例】

「Aの農地を、宅地に転用する目的でBが買った。」等  

POINT!

農地・採草放牧地の転用目的の権利移動は『都道府県知事』の許可が必要

(指定市町村の区域内にあっては、指定市町村長)

 

 農地法(3条、4条、5条規制のまとめ)

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【例1】

市街化区域内において、2ha(ヘクタール)の農地を住宅建設のために取得する者は、あらかじめ農業委員会に届け出れば、5条許可は不要となる。

【例2】

農業者が、自ら農業用倉庫として利用する目的で自己の所有する農地を転用する場合には、転用する農地の面積が2a未満であれば4条許可は不要となる、2a以上の場合は4条許可が必要。

 計画地が市街化調整区域の場合、「開発許可申請」が合わせてかかるので注意です。 

 

農地区分と許可方針

下の表は、農林水産省の許可方針をまとめた表です。

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出典:農林水産小ホームページ http://www.maff.go.jp/j/nousin/noukei/totiriyo/t_tenyo/

「農業地域内農地」「甲種農地」「第1種農地」は、原則 不許可と定められています。

 

農地区分によっても許可が変わりますので、注意が必要です。

 

 

★☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡

最後まで閲覧頂きまして、

ありがとうございました。m(_ _)m 

 

この記事を書いた人 「まるたか」

 

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このブログについて 建築士の挑戦 - 建築士 まるたかのブログ .com

★「職人」から「建築士」へ 異色の経歴を持つ建築士

2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設

退職〜開業までの記録を綴った「起業の記録シリーズ」 を公開中。

「まるたかのブログ」にて実務以外の情報を発信中。

 

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