埋設深さとは?
地中に埋設される配管には、
埋設深さが定められていることはご存知でしょうか?
1・給水管の埋設深さは、道路部分にあっては道路監理者の指示(通常の場合1.2m以下としないこと)に従うものとし、敷地部分にあっては0.3m以上を標準とすること。
また、給水配管が埋設されていることを明示する必要があります。
1・道路部分に敷設する口径75ッm以上の給水管には、明示テープ・明示シート等により管を明示すること。
2・敷地内に敷設する給水管の位置について、維持管理上明示する必要がある場合は明示杭等により位置を明示する。
下の写真は、「明示テープ」と「明示表示」です。
いずれも、給水管以外の「電気配線」「ガス管」「下水道管」等を表すのにも使います。
また、明示杭については、様々な種類があります。
日常の場面や、現場で目にしたことがあるはずです。
この埋設に関するルールを守らないと、
積載重量により埋設物が破損する等、不具合が発生する恐れがあります。
敷地内の計画に要注意!
配管の埋設深さについて、特に注意したいのは敷地内です。
設計・監理の際に、深さの指示を間違ったら大事です。
ポイント1|計画前に必ず役所調査!
計画を始める前に、必ず役所調査に行くことをオススメします。
諸官庁によって、深さを指定している場合があります。
また、担当職員の方に注意点や過去の事故事例を教えて貰うこともできます。
ポイント2|監理指針は必携!
「機械設備工事監理指針」は、工事の監理業務に関する指針をまとめた書籍なのですが、監理業務だけでなく設計時にもかなり使えます。
どの会社にも一冊は必ずあるはずです。
まだ目を通したことが無い方は、是非お目通し下さい。
無い場合は、持っていて損は無いので購入した方が良いと思います。
ポイント3|凍結深度の確認を忘れずに!
忘れてはいけない大切なポイントが「凍結深度」です。
簡単にいうと、「地面が凍結する深さ」のことですが、凍結する深さの中に給水配管があると凍ります。(最悪、破裂します。)
確認する方法としては、
1)管轄の諸官庁に確認。
2)概略値によって求める。
等があります。
略算値とは?
東北ブロック営繕主管課長会議から平成16年3月に
「東北地方多雪・寒冷地設備設計要領」に掲載されている計算式です。
Z=C√F
ここで、 Z:凍結深度[ ] cm
F:凍結指数[℃・ ] days
C:係数[3~5](標準的には4とする)
下の表は、各都道府県のデータの抜粋です。
こちらも同資料に掲載されています。
↓URLはこちら
http://www.thr.mlit.go.jp/Bumon/B00093/K00490/eizen/gihyou/pdf/snow.pdf)
この数値を利用すれば、目安となる凍結深度を確認することができます。
(10年前のデータなので、私はあくまで参考として使っています。)
竣工後にできる凍結対策はこちら!
竣工後にできる凍結防止対策についてまとめた記事です。
お時間があれば、こちらの記事もご覧下さい。
さいごに
今回は、給水配管の埋設深さについて紹介させて頂きました。
埋設された配管を直すのは、特に大変ですので、
今一度計画を見直してみましょう。
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡
最後まで閲覧頂きまして、
ありがとうございました。m(_ _)m
この記事を書いた人
↓「まるたか」について詳しくはこちらをご覧下さい。
このブログについて 建築士の挑戦 - 『建築士 ✕(かける)』
★「職人」から「建築士」へ
施工現場と設計現場へ そして事務所を開設した異色の経歴を持つ建築士。
2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設。
退職〜開業までの記録を綴った 「開業の記録シリーズ」を公開中。
実務以外のこと(主に遊び)は、 「建築士× (カケル)」にて。
ブログ記事の更新はsamurai architectの「 Facebookページ」にてお知らせしています。
計画時のポイントシリーズ