意匠設計に携わる私達は、建築の知識だけでは実務はできません。
設計業務や監理業務の際も、設備に知識は不可欠です。
設備設計者も現場の方も、
「知っているのが当然っしょ!」
「こんなこと知らないの??」
といった感じで私達に接しくる方も少なくありません。
今回取り上げるのは、電気配線の種類です。
電気配線って、かなり多くの種類があるのですが、
建築の現場で使われるものは限られます。
実際の現場で使われる電気配線の種類と、用途をまとめてみます。
- IV|600Vビニル絶縁電線
- CV|架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル
- CVT|架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(トリプレックス型)
- VVF|600Vビニル絶縁シースケーブル
- FP-C|耐火ケーブル
- HP|耐熱ケーブル
- AE|警報用ケーブル
- FCPEV|市内対ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル
IV|600Vビニル絶縁電線
1本の銅線、又は複数の銅線をよりあわせたものを絶縁体であるポリ塩化ビニル(PVC)で覆った配線です。
広く普及している配線で、照明器具やコンセントの電源供給、接地用の電線としても利用されます。
CV|架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル
電力用ケーブルとして普及しています。
住宅や商業施設といった建物に限らず、商業施設や工場・研究施設・学校・病院等の幅広い用途の建築物に使われてます。
CVT|架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(トリプレックス型)
CVTケーブルは、より線となっているため、曲げやすく施工性が良いのが特徴です。
また、放熱性が高いので、許容電流も高く設定されています。
幹線配線として使用されるのは、この配線がほとんどです。
VVF|600Vビニル絶縁シースケーブル
普段の生活の中で、最も目にする配線です。
屋内用電源配線として広く普及しています。
耐水性、可とう性に優れており、加工が容易なのが特徴です。
FP-C|耐火ケーブル
耐火性能をもった電力用ケーブルです。
防災用機器の電源供給用、非常電源の低圧回路用として、露出配線や、金属配線等の電線配管線にも使用されます。
HP|耐熱ケーブル
耐熱性に優れる配線で、防災設備の弱電回路、表示灯回路、音響回路用電源に使用されます。
耐熱温度が高く、許容電流が大きくとれる配線です。
AE|警報用ケーブル
耐熱保護を必要とせず、使用電圧60V以下に使用されるケーブルです。
放送スピーカー、自動火災報知設備の感知器など、弱電流電線として使用されます。
FCPEV|市内対ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル
主に構内通信回路に使用されます。
計装用・制御回線用・データ転送用・電話用等幅広い用途で使用されます。
語尾に(-s)と付くものは、シールド(遮へい層)が付いていることを表します。
カラーコードによって識別性が向上する為、施工性が高いケーブルです。
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡
最後まで閲覧頂きまして、
ありがとうございました。m(_ _)m
この記事を書いた人
↓「まるたか」について詳しくはこちらをご覧下さい。
このブログについて 建築士の挑戦 - 『建築士 ✕(かける)』
★「職人」から「建築士」へ
施工現場と設計現場へ そして事務所を開設した異色の経歴を持つ建築士。
2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設。
退職〜開業までの記録を綴った 「開業の記録シリーズ」を公開中。
実務以外のこと(主に遊び)は、 「建築士× (カケル)」にて。
ブログ記事の更新はsamurai architectの「 Facebookページ」にてお知らせしています。
計画時のポイントシリーズ
↓ 換気量の目安に関する記事はこちらです。