最近当たり前となった「高気密高断熱化住宅」ですが、正しい断熱工事が施工されていない物件も少なくないようです。
断熱機密が施されている分、弱い部分にひどい結露がでることもありあます。
そんな設計や施工で「誤りやすいポイント」として、
今回は『浴室(UB)』を取り上げたいと思います。
現在計画、施工中の方は、今一度見直してみて下さい。
そもそも”浴室(ユニットバス)”の断熱方法とは?
浴室(ユニットバス)の断熱の方法は複数ありますが、もっとも多く見られるものは3つです。
それぞれの方法で、「誤りやすいポイント」を紹介していきます。
1|浴室(ユニットバス)部分を断熱材で離隔する方法
基礎断熱を施す場合、点検口も断熱材で塞ぐ必要があります。
ここが開きっ放しだと、浴室下とその他の空気が循環してしまうので、断熱材本来の効果を得ることができません。
これは、”気流止め”を施さない壁と同じ原理です。
↓ 気流止めって何?? 気流止めについてはこちら!
ここがポイント!
ポイント1|点検口も断熱材で塞ぐ!
コンクリート打設時に設置できるので施工性も良いですし、
なにより、従来の工法よりも点検口としての機能が優れています。
下は、「従来工法」と「本製品」を比較した動画です。
動画を見て頂ければ、点検口としてどちらが優れているかが、一目両全です。
ポイント2|浴室周りは気密パッキン!
浴室周りの土台パッキンは、「気密パッキン」とします。
(せっかく点検口を塞いでも、通気パッキンだと空気が流れてしまいますので・・・・)
通気パッキンと異なり、空気が流れない構造となっています。
2|浴室(ユニットバス)部分と脱衣室を含めて離隔
続いては、浴室と脱衣室の床下を離隔する方法です。
基礎点検口の処理が、こちらの方が楽な場合もあります。
ポイント3|気密型点検口
このケースのポイントは、「気密型点検口」です。
気密点検口で空気を遮断するのがポイントです。
3|ユニットバス下部パネルで断熱
ユニットバス本体のパネルが断熱材を兼ねている例です。
これは、ハウスメーカーさんによくみられるそうです。
ポイント4|壁とユニットバス周りの気密を確保
ここで注意したいのが、「ユニットバス周りの気密性」です。
施工上、ユニットバスと壁の周りには隙間ができます。
隙間をそのままにしておくと、気流が生まれる原因となるので注意です。
さいごに
今回は、設計や施工で「誤りやすいポイント」として、『浴室(UB)』を取り上げたいと思います。
断熱性能を確保するために重要なポイントです。
現在計画中・施行中の方は今一度確認してみて下さい
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆彡
最後まで閲覧頂きまして、
ありがとうございました。m(_ _)m
この記事を書いた人
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このブログについて 建築士の挑戦 - 『建築士 ✕(かける)』
★「職人」から「建築士」へ
施工現場と設計現場へ そして事務所を開設した異色の経歴を持つ建築士。
2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設。
退職〜開業までの記録を綴った 「開業の記録シリーズ」を公開中。
実務以外のこと(主に遊び)は、 「建築士× (カケル)」にて。
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