1960年代の「建設ラッシュ」の頃に建てられた建物が老朽化しています。
今後、間違いなく解体工事が増えてます。
つまり、解体設計の案件も増えます。
今回は「解体設計のポイント」の一つである「アスベスト」について書きます。
しかし、アスベストに関する情報は、ネット検索すれば多くの情報が出ていますので、
見落とされやすい材料を紹介させて頂きます。
解体工事設計で特に注意すること
解体設計の際に特に注意すべき点は、
1・既存設備配管・埋設配管
2・残された建物が法律に適合しているか(増築部を壊すとき)
3・施設利用者の工事中動線・安全計画
4・PCBやアスベスト含有材の処理
などが挙げられます。
今回は、「4」のアスベストに関する記事です。
アスベストとは
アスベストとは、「石綿」です。
耐火性に優れ、かつ値段も安価であった為
多くの施設で使用されいました。
用途によって、約3000種類以上の製品があると言われています。
特に、1955年頃から建材に使われ始めて、高度成長期に良く使われていました。
最近は、アスベストが含まれた建材は製造されていません。
アスベスト撤去に特別な配慮が必要な理由
アスベストは粒子が細かく、呼吸器管を通じて体内に入り込みます。
アスベストが原因で起こる代表的な病気
肺繊維症
悪性皮種
肺がん
などが挙げられます。
数十年の潜伏期間とされ、呼吸困難をはじめとする症状を伴います。
アスベストのレベル
アスベストのレベルは3段階に区分されています。
このレベルは、「発じん性」によって区分されていて、
レベル「3」が一番危険度が低く(発じん性が低い)、
最も危険度が高い(発じん性が高い)のが「レベル1」です。
レベル3
成形版(スレート版、石膏ボード、ビニル床タイルなど)に部類されます。
発じん量が比較的少ない材料です。
しかし、破砕、切断作業においては、湿潤作業を原則とします。
レベル2
石綿含有保温材、耐火被覆材、断熱材などをさし、発じん量が高い材料とされています
。
屋根用の折板裏断熱材や煙突の断熱材に多くみられます。
レベル1
機械室、ボイラ室などの天井の耐火被覆や外壁の吹き付け材料として使用されています。
著しく発じん量が多い作業で、作業場所の隔離や防護衣の着用が必要です。
最も仮設資材が必要となり、コストがかかります。
見落とされやすいアスベスト含有材
以外に見落とされる含有材とは、
1・設備配管、ダクト接続部のパッキン
2・フレキダクトのキャンバス
この材料は、
設計時に見落としされ、現場進行中に発見されるケースが多い材料です。
POINT
設計変更や工事費の増減が発生する可能性があるので、
漏れなく設計図に見込んで起きましょう。
★☆☆
最後まで閲覧頂きまして、
ありがとうございました。m(_ _)m
この記事を書いた人
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このブログについて 建築士の挑戦 - 『建築士 ✕(かける)』
★「職人」から「建築士」へ
施工現場と設計現場へ そして事務所を開設した異色の経歴を持つ建築士。
2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設。
退職〜開業までの記録を綴った 「開業の記録シリーズ」を公開中。
実務以外のこと(主に遊び)は、 「建築士× (カケル)」にて。
ブログ記事の更新はsamurai architectの「 Facebookページ」にてお知らせしています。
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