「仕上一体型外張り断熱システム」が高断熱住宅に向いている理由!
皆様は外壁は何を採用していますか?
新しい選択肢として、「仕上一体型外張り断熱システム」はいかがでしょうか?
検討を重ねた結果、高断熱化住宅にはこの工法が適していると考えています。
是非検討してみて下さい。
仕上一体型外張り断熱システムとは?
構成
複数のメーカーから発売されていますが、
東邦レオ株式会社の「エコサーム」で説明します。
外張り断熱材の上に、アクリルシリコン樹脂塗材による仕上げが一体となったシステムです。防火30分大臣認定も取得しています。【PC030BE-3689】
外壁の下地となる耐力面材ボードが必要となります。
外張りされる断熱材が通気層の役割を果たしますので、
サイディングのような通気胴縁が不要です。
意匠性
左官職人の鏝仕上げです。
断熱材を含めシステムに可とう性がある為、構造躯体の挙動によるクラックを抑制できるため、目地の無い仕上げが可能です。
色も多く用意されています。
詳しくは、東邦レオ㈱のHPをご確認下さい。
エコサーム(木造用)(工法紹介)| 外断熱設計サポートサイト(東邦レオ)
【プチポイント】外壁材とは?
いろいろな外壁材が存在します。
例えば、
サイディング(窯業系)
タイル仕上げ
ALC仕上げ
左官仕上げ
板貼り仕上げ などなど
外壁仕上げによって、値段が様々です。
外壁材として最も使われてるのは「サイディング」です。
「工事費」と「施工性」が特に優れている為でしょう。
以上が、仕上一体型外張り断熱システムの説明でした。
続いて、なぜ高断熱住宅に向いているか解説していきます。
高断熱住宅に向いている理由
【理由1】外断熱システムを簡単に構築できる
従来の外断熱工法では、
繊維系断熱材とする場合、外部に負荷断熱用の胴縁を設けるなどの手間がかかりました。
この工法であれば、断熱材の上にそのまま仕上材を施工できます。
下は、エコサームのカットサンプルです。
断熱材と仕上材の密着性も良さそうです!
一番の驚きは、軽さです。
メーカーさんの回答によると、約8kg/m2だそうです。
一般的なサイディング(約16~18kg/m2)と比べて、半分の重量です。
耐震性の面でも「◎」です。
【理由2】価格 9,800~(材工共)メーカー責任施工
価格が¥9,800~(材工共)とリーズナブルです。
断熱材から仕上げ材を含めて1万円をきるって結構安くないですか?
しかも、全国300名以上の認定施工技術者ネットワークによる責任施工体制が確率しています。
従来は、
・断熱工事と胴縁工事は「大工」
・外壁は、「板金職人」
というように、施工業者が変わってしまいます。
また、施工する職人の技術の差によって仕上がりに差が出てしまいますが、
メーカーの責任施工なので、職人の技術による仕上りの差が解消されます。
【理由3】構造耐力の向上
外壁の下地に耐力面材を貼る必要があります。
必然的に、外壁を面材で補強することになるので、構造上強くなります。
ほぼどのハウスメーカーは、耐震等級3を確保しているので、
耐震は最低条件だと考えています。
この工法を採用することで、必然的に構造耐力を向上させ易くなります。
(構造計算は必ず実施!)
筋交が要らないので、充填断熱材の施工とも相性が良いです。
【プチポイント】充填断熱に筋交はNG!
充填断熱材と筋交の組み合わせはNGです。
筋交の部分の断熱材が薄くなったり、隙間ができてしまいます。
さいごに
代表的な納まり図を添付します。
東邦レオ㈱のホームページから、PDFデータ・CADデータをダウンロードできますので
チェックしてみて下さい!
納まり図ダウンロード|設計サポート| 外断熱設計サポートサイト(東邦レオ)
隅柱付近平面図
隅柱の通気層の不具合も解消できる工法です。
以外に知られていない事実! 透湿防水シートの使い方に要注意!! あなたの設計は大丈夫?? - 建築士のメモ帳.com 〜家・建物づくりの教科書〜
窓周り断面図
基礎立上り部断面図
★☆☆☆彡
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ありがとうございました。m(_ _)m
この記事を書いた人
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このブログについて 建築士の挑戦 - 『建築士 ✕(かける)』
★「職人」から「建築士」へ
施工現場と設計現場へ そして事務所を開設した異色の経歴を持つ建築士。
2018年10月に設計事務所「 Samurai-architect(サムライ-アーキテクト)」を開設。
退職〜開業までの記録を綴った 「開業の記録シリーズ」を公開中。
実務以外のこと(主に遊び)は、 「建築士× (カケル)」にて。
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